潰瘍性大腸炎の治療の目的は、症状が安定した寛解の状態に導き、
その状態をできるだけ長く維持することです。
- 症状が改善、消失して寛解状態となったら、できるだけ長くその状態を維持する
- 腸管の粘膜のびらんや潰瘍を改善、治療し、その状態を維持する
- 病気をコントロールして、安定した日常生活をおくる
[潰瘍性大腸炎の治療薬、治療法]
- <治療薬>
- 5-ASA製剤(5-アミノサリチル酸)[剤型:経口剤、注腸剤、坐剤]
- ステロイド[剤型:経口剤、注射剤、注腸剤、注腸フォーム剤、坐剤]
- 免疫調節薬[剤型:経口剤]
- カルシニューリン阻害薬[剤型:経口剤]
- 生物学的製剤[剤型:注射剤(点滴/皮下注)]
- インテグリン阻害薬[剤型:経口剤、注射剤]
- ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬[剤型:経口剤]
- スフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体調節薬[剤型:経口剤]
- <治療法>
- 血球成分除去療法
- 手術
難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班)
潰瘍性大腸炎の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識 第4版 p.7-22より引用改変
病気とうまく付き合って適切な治療をしながら、
より良い状態を、より長く続けていきましょう。
潰瘍性大腸炎は原因不明の疾患であり、これまで治療に苦慮する時代が続いてきました。
しかし、医療の進歩により、生物学的製剤などの新しい治療薬が登場したことで、これまで治療効果が十分に得られなかった方々に対しても、治療の選択肢が広がってきました。